TOEIC 730点はどうすれば取れるかお悩みの方も多いと思います。600点台は取れているのにあと一息届かない、等あるかと思います。
著者も同様な経験をしています。何度か壁にぶち当たりブレイクスルーしてきました。
この記事では、730点とるために必要なこと、点数が100点あがった勉強法、おすすめの参考書・アプリ、英語力を維持するために必要なことについて、著者の経験を踏まえて整理しましたのでご紹介します。
【この記事を読んでわかること】
- 730点とるために必要なこと
- スコアが100点あがった勉強法
- おすすめ参考書・アプリ
- 英語力維持のために必要なこと
■目的を明確化する
まず、英語学習は一朝一夕ではいきません。ある程度長い期間学習を継続することが必要になります。
つまり、その期間モチベーションを維持するだけの目的意識が必要になります。
著者は仕事でまれに英語を使います。以前、大手海外企業と仕事をさせて頂いた際に英語がほとんど理解できず、顧客とコミュニケーションがうまく取れないことが歯がゆく自身の無力さを痛感しました。特にリスニングが致命的で、顧客の言いたいことが理解できず非常に苦労しました。
この経験をとおして、ビジネスに英語を使うのであれば、最低限の身だしなみとしての英語力は必須で、コミュニケーション以前に顧客に対して失礼だと感じたことと、日本の宇宙業界でも英語力が必須であると考え、英語学習を開始しました。
これがモチベーションとなり今でも英語学習を継続しています。
せっかく英語学習を始めても途中であきらめてしまってはもったいないので、ある程度の期間モチベーションをしっかりと維持できるだけの目的を明確化することが重要です。
■必要な勉強時間と期間
それでは、英語学習(学校での英語教育を除く)を始めてから730点に到達するまでにどの程度の勉強量が必要になるのでしょうか。
ずばり、900時間程度必要です。
以下、オックスフォード大学出版局の資料によるとTOEICスコアを100点アップさせるために必要な勉強時間は200~300時間と言われています。
(A Teacher’s Guide to TOEIC Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success)
英語学習をまだ開始していない方は、概ねTOEIC 300点台であり、そこから700点台に持っていくのには、900時間程度かかります。
つまり、1日1時間勉強をした場合、2年半かかることになります。
著者のひと月の勉強時間は平均15時間程度です(1日平均30分程度)。試験直前には増やしますがそれでも20時間程度になります。著者は英語学習を始めてから730点に到達するのに6年かかったので1000時間超かかっていることになります。
■英語学習初心者の学習方法
英語学習を始めたばかりの方、これから始めようとしている方にお勧めなのは、英検の勉強です。
TOEICのスコアを上げるために英検の勉強をするのは少し的外れな気がするかもしれませんが、英検は4技能(Listening, Reading, Speaking, Writing)全てを使う試験で、基礎的な英語力を養うのに持って来いの試験だからです。
出来れば2級、苦手な方は準2級からスタートしてもよいかと思います。文法、語彙含めて一旦網羅的に学習することで学習項目の全体を見通すことができます。
著者は、TOEICの学習を開始する直前に英検2級を取得しています。
網羅的に基礎的な英語力を高める(英検2級程度が理想)
基礎的な英語力がついたなら、あとはTOEIC対策に移ります。重要なポイントは2点です。
- TOEIC用の語彙力を高める
- TOEICの問題形式、スピード感に慣れる
TOEICで頻出の単語は決まっているので、単語帳を1冊購入し穴があくまでやりこみます。
また、TOEICは問題数が多くスピードが求められます。Readingセクションでは、100問を75分で解く必要があります。つまり1問あたり45秒(平均)で回答する必要があります。
単語と並行してTOEICの問題形式、スピード感に慣れるため、過去問や予想問題をこなしていきます。問題集3週くらいを目標に行っていきます。
このあたりで力試しにTOEICを一回受験してみると良いかと思います。この段階に来ていれば既に500点台は取れているはずです。
■ブレイクスルー
さて、TOEICを数回受けると点数が伸び悩むことがあります。既に伸び悩んでいる方、またはまだ伸び悩んでいない方も伸び悩む前に必見となります。
著者は2011年11月に英検2級を取得し、そのまま英語学習を継続していたこともあり、TOEIC初回のスコアは580点でした。その後、概ね1年に1回程度TOEICを受験し英語力を測定してきましたが、730点を取るまでに点数が大きく飛躍している年が2回ありました。
つまり、2回ブレイクスルーを経験しています。
2回のブレイクスルーの期間に何を勉強していたか勉強方法を併せてご紹介します。
ブレイクスルー① 650点超
ブレイクスルーのために行うことは以下2点です。
点数が伸び悩んだこの期間の学習では上記2点を重点的に取り組みました。
1年間継続した結果、Listeningが30点UPしReadingが80点UPしました。
従って、上記2つの勉強方法はListening, Reading両方に効果的で、特にReadingに効果が高いということができます。
徹底的にディクテーション
特にディクテーションに力を入れましたが、ディクテーションは最強の学習方法のひとつです。
TOEICのListeningではイギリス英語、アメリカ英語、カナダ英語、オーストラリア英語、ニュージーランド英語が使われますが、英語学習初心者は違いが分からないはずです。特にオーストラリア英語は独特で、オーストラリア英語であることを知らないとアメリカ英語と発音が異なりすぎていてパニックになりかねません。
ディクテーションを行うことによって、なんと、これらの英語を聞き分けることが出来るようになります。
ディクテーションはListeningだけでなく、4技能全てに有効です。ディクテーションを通して、英文を作成することに慣れたり、文脈から相手の言っていることを推測したりするスキルが磨かれるためと言われています。
ディクテーションについては以下の記事で整理していますのでご参考下さい。
英語本の読書
英語本の読書は、英文を読むスピードを上げるのに有効です。
TOEICの試験は、問題数に対して圧倒的に時間が足りません。この段階の英語レベルでは最後まで解き終わることはできないでしょう。
つまり単純に、読む(理解する)スピードを上げるだけで1問でも多く解けるようになりスコアアップに繋がります。
著者は小説やエッセイを読んでいましたが、先のストーリーが気になってしまうので文法など一切気にせずに無意識的に早く読むことになります。これが読むスピードを上げるのに非常に効果的です。
ブレイクスルー② 730点超
ブレイクスルーをするためにはもうひとつ行うことがあります。
- TOEICで点数を上げるためのテクニックを身に付ける
ここから先ははTOEICでスコアを上げるためのテクニックに頼ることも視野に入れます。
どうしてもスコアが伸び悩んだ場合には、スコアを上げるためと割り切ってこの勉強法を取り入れることも検討しましょう。
著者は650点を超えてから730点を超えるまでに約3年かかっています。
勉強を継続しているのにスコアが伸び悩み、勉強方法が悪いのかと結構悩みました。最終的には英語学習としては本質的ではないですが、点数を取るためのテクニックを学習することを決意し、なんとか730点を突破しました。
周りの話を聞いても700点付近には到達するが730点を超えられないという話を聞きます。
独学で730点を突破するには何かしらの壁があり、ブレイクスルーするためには人それぞれ何かしら試行錯誤することになるかもしれません。
TOEICの結果で弱点を見極めて補強するなどが肝要です。
具体的なテクニックは問題集・参考書をご参照下さい。
テクニックを学ぶための教材については後述します。
(3)TOIEC対策(Technique)
■おすすめの勉強方法・参考書・アプリ
730点は基本的に独学で達成可能です。
著者は独学です。ただ、人それぞれ適した学習スタイルがあるのでTOEICの講座を受講したりスクールに通うのも正しい選択です。
(1)基本的な勉強法(Base)
英検を取得する
英検を取得するための学習を行います。これにより基礎的な英語力が高まります。
準2級で高校中級程度レベル、2級まで取れれば高校卒業レベルです。
英検合格の必勝法【旺文社 英検ネットドリル】
TOEIC用語彙力強化
TOEICで頻出の語彙力を強化します。
「ショートストーリーで覚える! 新TOEICテスト 出る語句1800(コスモピア)」は一押しです。
ストーリーが、とある女性社員のサクセスストーリー(フィクション)なのですが、非常に面白くて単語の勉強をしているとは全く感じません。Listening力も高められ一石三鳥です。
TOEIC公式問題集
TOEICの問題形式に慣れます。慣れてきたら時間を測り本番のスピード感にも慣れます。
著者は、TOEIC公式問題集とNintendo DSを使って模擬演習を行っていました。
【おすすめ参考書】
- 公式TOEIC Listening & Reading 問題集 (IiBC)
- TOEICテスト DSトレーニング (Nintendo DS)(旺文社)
- もっとTOEICテスト DSトレーニング (Nintendo DS)(旺文社)
- 英語が苦手な大人のDSトレーニングもっとえいご漬け (Plato)
(2)基礎力強化勉強法(Fundamental)
ディクテーション
前述したとおり、ディクテーションは最強の学習方法のひとつです。ディクテーションについては以下の記事で整理していますのでご参考下さい。
英語本の読書
読書として、簡単な英語で書かれた書籍を読むのをおすすめします。
講談社英語文庫(Kodansha English Library)は、裏表紙に対象TOEICレベル(スコア)が書かれてあります。少し簡単なもの(100点程度落として)を選ぶのが良いでしょう。
【おすすめ】
- 五体不満足 完全版 (Kodansha English Library) 【TOEICレベル470点】
- Charlie and the Chocolate Factory(チョコレート工場の秘密)(Kodansha English Library)【TOEICレベル400点】
英会話
オンライン英会話(無料体験あり)などを活用してアウトプットします。
英語力が総合的に向上するので、間接的にですがTOEICのスコアに繋がります。
著者はたまたま仕事でニューヨーク・ボストンに行く機会があり、海外出張前にオンライン英会話で学習しました。いくつか体験を試しましたが、最終的にDMM英会話で期間限定(2~3か月)で学習しました。
【おすすめ英会話】
- DMM英会話
- レアジョブ英会話
- 産経オンライン英会話
- ジオス英会話(NOVAと統合)
- オンライン英会話 LanCul(ランカル)
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(3)TOIEC対策(Technique)
TOEICで点数を上げるためのテクニックを身に付けます。参考書・問題集を周回します。
(4)その他
おすすめアプリ
- Study Plus
勉強時間記録用のアプリです。
TOEICスコアを100点あげるのには200~300時間かかります。どの程度勉強したのか記録することで次回TOEICを受験するタイミングの参考になります。また、モチベーション維持にも繋がります。 - 英語物語
子供から大人までゲームをしながら英語力が伸ばせるアプリです。
中学、高校の受験英語からTOEIC、英検、センター試験対策にも使えます。
著者は、なんと、ほぼ毎日、10年近く継続しています。
英語学習の新定番!スタディサプリ ENGLISH まずは無料体験!
参考書を計画的に進めるアプリ【Vulpe】
洋画を字幕で観る
これも少しでも英語に触れるという意味で洋画は字幕で観ることをお勧めします。
“Good Luck”や”See you”など簡単な言葉は無意識に聞き取り、意味を理解しているはずです。そういうワードが少しで増えることを期待します。
洋画を観るなら、Amazon Prime Videoもお勧めです。
Amazon Prime会員なら無料で「会員特典対象動画が見放題」できるサービスです。
洋楽を聴く
少しでも英語に触れるという意味で洋楽を聴くことをお勧めします。カーペンターズ、ビートルズ、アブリルラビーンは聞き取りやすいです。また、カラオケで洋楽を歌うのも立派なアウトプットです。
著者は730点を取るまでは邦楽は聞かないというストイックな方法を取っていました。
様々な洋楽に触れたい場合には、Amazon Musicもお勧めです。
Amazon Prime会員なら無料で「1億曲を広告なしで再生」できるサービスです。
英語力の維持
英語は使わなければすぐに廃れます。使う機会が少ない方は学習を継続しなければ忘れてしまいます。
1日5~10分でも英語に触れる機会を設けましょう。
著者は前述のアプリで毎日5分程度遊びながら英語を学習しています。また、Nintendo DSでTOIEC対策を継続して毎日5~10分程度やっていました。
初めて730点を超えてから、改めて学習せずに5年後再度受験しましたが英語力は衰えてはいませんでした。維持するだけならば、継続して英語に触れ続けること、受験の直前にTOEICの公式過去問を一通り復習すれば問題なく点数は維持できているはずです。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
TOEIC730点を取るための勉強法のイメージが少しでも湧いたなら幸いです。
以下、ポイントをまとめておきます。
- 730点とるために必要なこと
・基礎的な英語力を高める(英検2級程度)
・TOEIC用の語彙力を高める
・TOEICで点数を上げるためのテクニックを身に付ける
・英語学習を継続する - スコアが100点あがった勉強法
・徹底的にディクテーションを行う
・英語で読書をする - おすすめ参考書・アプリ
(おすすめの勉強方法-参考書-アプリ) - 英語力維持のために必要なこと
・毎日英語に触れる(5~10分)
・TOEICを数年に一度でも受けて実力を計測する(受ける前にTOEICの勉強をする)
最後まで読んでいただきありがとうございます。
英語学習に終わりはありませんが、努力を継続することで確実に成長していくのも事実です。本記事が少しでも皆さまのお役に立てたなら幸いです。